第108回 看護師国家試験 午後 問49 解説

一般老年看護学✔ 監修済み

📝 問題

Aさん(76歳、女性)は、ステージ2の慢性腎臓病と診断された。身長146 cm、体重50 kg。日常生活は自立し、毎日家事をしている。週2回、ビールをグラス1杯程度飲んでいる。 Aさんへの生活指導の内容で優先されるのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ ステージ2の慢性腎臓病のAさんへの生活指導で優先されるのは「減塩」である。

慢性腎臓病(CKD〈シーケーディー〉)の食事・生活指導では、腎機能の悪化と高血圧・心血管疾患を防ぐため、まず減塩(食塩制限)が基本になる。 CKDの減塩目標は1日3g以上6g未満。血圧と体液量の管理、尿蛋白の抑制につながるため、最優先で指導する。

他の選択肢の優先度は低い。 安静は、日常生活が自立し家事もできるAさんには不要で、むしろ適度な活動が望ましい。 禁酒は、週2回グラス1杯程度と少量なので最優先とはいえない。 体重の減量は、BMIが適正範囲のため不要である。

ステージが進むとたんぱく質制限やカリウム制限も加わるが、この段階でまず優先するのは減塩である。

慢性腎臓病とは

腎臓の働きの低下や尿蛋白などの異常が3か月以上続く状態。自覚症状が出にくく、進行すると透析が必要になる。

  • 1

    安静不正解

    日常生活が自立し家事もできる状態では安静は不要で、優先されない。

  • 2

    禁酒不正解

    飲酒は週2回グラス1杯程度と少量であり、禁酒は最優先の指導ではない。

  • 3

    減塩正解

    CKDでは血圧・体液管理と腎保護のため減塩が基本で、本例で最も優先される。

  • 4

    体重の減量不正解

    身長146cm・体重50kgでBMIは約23.5と適正範囲のため、体重の減量は優先されない。

📚 関連知識

CKDの重症度(GFR区分)
区分eGFR(mL/分/1.73m2)腎機能の程度
G190以上正常または高値
G260〜89正常または軽度低下
G3a45〜59軽度〜中等度低下
G3b30〜44中等度〜高度低下
G415〜29高度低下
G515未満末期腎不全

重症度は尿蛋白(アルブミン尿)区分と組み合わせて評価する。減塩は全ステージで基本、たんぱく質制限は進行例で、カリウム制限は高カリウム血症をきたす段階で加わる。

参考: 日本腎臓学会 CKD診療ガイドライン/系統看護学講座 老年看護学

出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

この問題をアプリで演習しませんか?

この1問を演習する(無料)第108回の問題一覧を見る