第108回 看護師国家試験 午後 問47 解説
📝 問題
サクセスフルエイジングの説明で適切なのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ サクセスフルエイジングの説明として適切なのは「老化の過程にうまく適応する」である。
サクセスフルエイジング(幸福な老い)とは、加齢に伴う心身の変化や喪失を受け入れ、それにうまく適応しながら年を重ねることをいう。 身体的・心理的・社会的に良好で満足のいく状態を保つことを目指す。老化を否定するのではなく、変化に適応して主体的に生きる姿勢が中心にある。
他の選択肢は不適切。 「権威のある者に一方的に守られる」は主体性を欠き、この考え方の趣旨に反する。 「生命あるものに共通して起こる現象」は老化(加齢)そのものの説明であって、幸福な老いという考え方ではない。 「社会的役割から離脱することで自由になる」は離脱理論に近い。サクセスフルエイジングはむしろ活動理論寄りで、社会参加や役割の継続・再構築を重んじる。
押さえるのは適応・主体性・良好な状態の維持の3つ。
- 1
老化の過程にうまく適応する。正解
老化の過程にうまく適応し、良好な状態を保つことがサクセスフルエイジングである。
- 2
権威のある者によって一方的に守られる。不正解
一方的に守られる受動的な状態は、主体性を重んじる概念の趣旨に反する。
- 3
生命あるものに共通して起こる現象である。不正解
生命あるものに共通して起こる現象は老化(加齢)そのものの説明で、幸福な老いという考え方ではない。
- 4
社会的な役割から離脱することで自由になる。不正解
役割からの離脱は離脱理論に近く、サクセスフルエイジングの説明として適切ではない。
📚 関連知識
| 理論 | 考え方 |
|---|---|
| 離脱理論 | 加齢に伴い社会的役割から退き、相互に離脱していくことが本人にも社会にも適応的だとする |
| 活動理論 | 中年期の活動水準をできるだけ維持し、役割を代替していくことが満足につながるとする |
| 継続性理論 | それまでの生活様式や価値観を保ち続けることが適応につながるとする |
| 補償を伴う選択的最適化〈SOC理論〉 | できることを選び、資源を集中し、失った機能を別の手段で補う |
エイジズム(高齢であることによる偏見・差別)に陥らず、個々の生き方を尊重する視点が求められる。
参考: 系統看護学講座 老年看護学
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について