第108回 看護師国家試験 午後 問40 解説
📝 問題
成人に行う頭部MRI検査で正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 頭部MRI検査で正しいのは「造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい」である。
造影剤を使わない単純MRIでは、消化管の前処置や絶食は原則不要で、検査直前まで飲食してよい。 ただし造影剤を使うときや、腹部・骨盤を撮るときは絶食の指示が出ることがある。
他の選択肢は、MRIの強い磁場に関わる禁忌・注意事項で、いずれも誤りである。 使い捨てカイロは金属(鉄粉)を含み、発熱や熱傷、画像の乱れを起こすため必ず外す。 検査中に手足を動かすとアーチファクト(画像の乱れ)が生じるため、安静を保つ。 補聴器は精密な電子機器で、磁場で壊れたり誤作動したりするうえ金属も含むため、必ず外す。
アーチファクトとは
体が動いたときなどに画像に出るぶれや乱れ。本当の病変と見分けがつきにくくなる。
- 1
造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい。正解
造影を伴わない頭部単純MRIでは絶食は不要で、検査直前まで飲食してよい。
- 2
使い捨てカイロは装着したままでよい。不正解
使い捨てカイロは鉄粉を含み発熱・画像障害の危険があるため必ず外す。
- 3
検査中は手足を自由に動かしてよい。不正解
体動はアーチファクトの原因となるため、検査中は安静を保つ必要がある。
- 4
補聴器は装着したままでよい。不正解
補聴器は磁場で故障し金属も含むため、検査前に必ず外す。
📚 国試でよく狙われるところ
MRIは、検査室に持ち込めないもの・外すものと、検査中の注意が繰り返し問われる。磁石に引き寄せられるか、熱をもつかで見分けよう。
- 心臓ペースメーカ・植込み型除細動器(ICD)はMRI対応機種を除いて原則禁忌。人工内耳や磁性体の脳動脈瘤クリップも原則禁忌
- 使い捨てカイロ・貼付剤の金属箔・湿布・化粧(マスカラやアイシャドウ)は熱傷や画像の乱れの原因になるため外す
- 酸素ボンベ・車椅子・ストレッチャー・はさみなどの磁性体は検査室に持ち込まない(吸着事故)
- 検査中は大きな騒音があるため耳栓やヘッドホンを用い、体動はアーチファクトの原因になるので安静を保つ
- 閉所恐怖症の有無を確認し、ブザー(コールボタン)の使い方を説明しておく
参考: 系統看護学講座 基礎看護学 検査と看護/日本磁気共鳴医学会 MRI安全性の考え方
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について