第108回 看護師国家試験 午後 問21 解説
📝 問題
中心静脈から投与しなければならないのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 中心静脈から投与しなければならないのは高カロリー輸液である。
高カロリー輸液(中心静脈栄養〈TPN〉)は高濃度のブドウ糖・アミノ酸を含み、浸透圧が非常に高い。 末梢静脈から入れると血管炎・血栓性静脈炎を起こすため、血流量の多い中心静脈(上大静脈など)に入れて速やかに希釈する必要がある。
他の3つは末梢静脈から投与できる。 生理食塩液と5%ブドウ糖液は等張で、血管への刺激が少ない。 脂肪乳剤も等張に近いため、末梢の血管を傷めにくい。 高カロリー輸液=中心静脈と組で覚える。
等張とは
体液とほぼ同じ濃さのこと。血管を刺激しにくいので、末梢静脈からでも投与できる。
- 1
脂肪乳剤不正解
脂肪乳剤は等張に近く末梢静脈からも投与できる。
- 2
生理食塩液不正解
生理食塩液は等張で末梢静脈から投与可能である。
- 3
5 % ブドウ糖液不正解
5%ブドウ糖液は浸透圧が高くなく末梢から投与できる。
- 4
高カロリー輸液正解
高カロリー輸液は高浸透圧のため、中心静脈からの投与が必須である。
📚 ここも一緒におさえておこう
中心静脈栄養〈TPN〉は、起こりうる合併症を入れ替えて問われる。 感染・代謝・穿刺手技の3つに分けて覚えよう。
- カテーテル関連血流感染(刺入部の発赤・発熱)。挿入・管理はマキシマルバリアプリコーションと無菌操作
- 急に中止すると低血糖を起こすため、輸液は勝手に止めず速度を守る。高血糖にも注意
- 長期の低栄養状態から急に投与を始めるとリフィーディング症候群(低リン血症など)を生じる
- ビタミンB1が不足すると乳酸アシドーシスやウェルニッケ脳症を招く
- 鎖骨下静脈穿刺では気胸、挿入時は空気塞栓に注意する
参考: 静脈経腸栄養ガイドライン
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について