第108回 看護師国家試験 午前 問2 解説
📝 問題
日本における平成28年(2016年)の部位別にみた悪性新生物の死亡数で、男性で最も多い部位はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 平成28年(2016年)の男性で、悪性新生物の死亡数が最も多い部位は気管、気管支及び肺である。
平成28年(2016年)の人口動態統計で、男性の悪性新生物の死亡数が最も多い部位は気管、気管支及び肺である。喫煙率の高さが背景にあり、肺は長く男性の第1位を占めている。
他の3つは第1位ではない。出題時点の男性は第2位が胃、第3位が結腸・直腸(大腸)で、肝及び肝内胆管はそれより下位だった。 近年(令和4年〈2022年〉)は第2位が大腸に入れ替わったが、男性の第1位は肺のまま変わらない。女性の第1位は大腸である。
- 1
胃不正解
胃は男性で上位だが第1位ではない。ピロリ菌感染対策などで胃がん死亡は減少傾向にある。
- 2
肝及び肝内胆管不正解
肝及び肝内胆管は肝炎ウイルス対策の進展で減少傾向にあり、男性の第1位ではない。
- 3
気管、気管支及び肺正解
気管、気管支及び肺が男性の部位別死亡数第1位であり、喫煙が主要因である。
- 4
結腸と直腸S状結腸移行部及び直腸不正解
結腸・直腸(大腸)は男女とも上位だが、平成28年(2016年)の男性では肺・胃に次ぐ順位である。
📚 国試でよく狙われるところ
がんは、部位別の順位に加えて、部位ごとの危険因子と検診の対象部位がまとめて問われる。部位と原因を組にして覚えよう。 順位は「死亡数」と「罹患数」で違うので、どちらの数を聞かれているかを先に確かめよう。
- 喫煙は肺癌のほか、喉頭癌・口腔癌・食道癌・膀胱癌などの危険因子である。
- 感染が関わるがんもある。子宮頸癌はヒトパピローマウイルス〈HPV〉、肝細胞癌は肝炎ウイルス、胃癌はヘリコバクター・ピロリが関係する。
- 指針にもとづく対策型がん検診の対象は胃・大腸・肺・乳房・子宮頸部の5つ。
| 部位 | 主な危険因子・関連 |
|---|---|
| 肺 | 喫煙、受動喫煙、石綿〈アスベスト〉 |
| 胃 | Helicobacter pylori感染、塩分の多い食事、喫煙 |
| 肝 | B型・C型肝炎ウイルス、多量飲酒、脂肪肝 |
| 大腸 | 肥満、飲酒、赤肉・加工肉、運動不足 |
| 子宮頸部 | ヒトパピローマウイルス〈HPV〉感染 |
参考: 厚生労働省「人口動態統計」(平成28年)
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について