第106回 看護師国家試験 午後 問91 解説
📝 問題
次の文を読み91〜93の問いに答えよ。Aさん(82歳、男性)は、介護付の有料老人ホームに入居している。10年前まで会社を経営していた。プロ野球や世界経済に興味があり、友人とインターネットを用いて交流するのを楽しみにしている。Parkinson〈パーキンソン〉病で、現在Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類でステージⅡ。両側の上下肢の静止振戦や動作緩慢がみられる。食事は自分の居室に運んでもらって食べている。身の回りのことは1人でできる。1人での外出も可能だが、転倒に対する恐怖が強いため1日中室内で過ごしている。 Aさんの障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準のランクはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 屋内の生活は自立しているが外出していない状態にあたり、障害高齢者の日常生活自立度はランクAと判定する。
障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準は、できるかどうかではなく、実際にしている状態、とくに移動の様子で判定する。 Aさんは身の回りのことを1人ででき、屋内の生活は自立している。1人での外出もできるが、転倒への恐怖から1日中室内で過ごしている。 外出していない準寝たきりの状態にあたるので、ランクAと判定する。
ランクは、外出できているか、屋内で自立しているかで段階的に下がっていく。Aさんは外出の点だけがランクJから外れている。
- 1
ランクA正解
屋内の生活は自立していて、外出はしていない。これがランクAの状態にあたる。
- 2
ランクB不正解
ランクBは、屋内でも何らかの介助が必要で、日中もベッドの上で過ごすことが多い状態。座位は保てる。
- 3
ランクC不正解
ランクCは1日中ベッドの上で過ごし、排泄・食事・着替えのいずれにも介助が必要な状態。
- 4
ランクJ不正解
ランクJは、障害があっても自分で外出できている状態。Aさんは室内で過ごしており、判定は実際の生活で行う。
📚 混同しやすいので注意
日常生活自立度には体のものと認知症のものがあり、どちらの表かを入れ替えて問われる。記号がアルファベット(J・A・B・C)なら体、ローマ数字(Ⅰ〜Ⅳ・M)なら認知症、と対にして覚えよう。
| ランク | 状態 |
|---|---|
| Ⅰ | 認知症があっても、家庭でも社会でもほぼ自立している |
| Ⅱ | 日常生活に支障のある症状や意思疎通の難しさが多少あるが、誰かが注意していれば自立できる |
| Ⅲ | 日常生活に支障のある症状や意思疎通の難しさがときどきみられ、介護が必要 |
| Ⅳ | 症状や意思疎通の難しさが頻繁にみられ、常に介護が必要 |
| M | 著しい精神症状や行動がみられる、または重い身体疾患があり、専門医療が必要 |
参考: 障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準(厚生労働省)/認知症高齢者の日常生活自立度判定基準(厚生労働省)
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について