第106回 看護師国家試験 午後 問83 解説
📝 問題
開放性損傷はどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・3
💡 解説
✅ 皮膚が破れて体の外とつながる開放性損傷は、切創と擦過創である。
損傷は、皮膚が破れているかどうかで大きく2つに分かれる。
開放性損傷は皮膚が破れて体の中と外がつながった状態で、切創(刃物などで切れた傷)と擦過創(すりむいた傷)がこれにあたる。外から細菌が入るため感染の危険があり、止血・洗浄・被覆を行う。
閉鎖性損傷は皮膚が保たれたまま内部が傷ついた状態で、打撲傷・皮下出血・内臓損傷が入る。外から傷が見えないぶん、内出血や臓器の損傷を見落とさないよう、腹痛・血圧の低下・意識の変化を観察する。
- 1
切創正解
切創は刃物やガラスで皮膚が切れた傷で、創の縁がそろっており出血しやすい。皮膚が破れているため開放性損傷にあたる。
- 2
打撲傷不正解
打撲傷は鈍い力で皮下の組織や血管が傷ついたもので、皮膚は破れていない閉鎖性損傷である。
- 3
擦過創正解
擦過創は転倒などで皮膚の表面がこすれてはがれた傷で、面が広く砂や土が入りやすい。開放性損傷にあたる。
- 4
皮下出血不正解
皮下出血は皮膚の下で血管が破れて血がたまったもので、表面の皮膚は保たれている。
- 5
内臓損傷不正解
内臓損傷は強い力が体幹に加わって内部の臓器が傷ついたもので、皮膚が破れていなければ閉鎖性損傷になる。
📚 ここも一緒におさえておこう
開放性損傷は成因ごとに名前が決まっており、名前と傷の見た目を入れ替えて問われる。「何で、どう傷ついたか」を名前とセットで覚えよう。
- 刺創は入口が小さくても深く、内部の臓器や血管を傷つけていることがある。刺さった物は抜かずに固定したまま搬送する。
| 区分 | 含まれるもの |
|---|---|
| 開放性損傷(皮膚が破れる) | 切創・刺創・裂創・割創・擦過創・挫創・咬創 |
| 閉鎖性損傷(皮膚は保たれる) | 打撲傷(挫傷)・皮下出血・捻挫・脱臼・内臓損傷 |
参考: 基礎看護学(創傷の分類と管理)
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について