第106回 看護師国家試験 午後 問64 解説

一般看護の統合と実践✔ 監修済み

📝 問題

国際保健に関する機関について正しいのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 国際疾病分類を定めているのは世界保健機関である。

世界保健機関は、すべての人ができるだけ高い健康水準に到達することを目的とする国際連合の専門機関である。感染症対策や保健医療政策への助言のほか、病気と死因を世界共通のものさしで数えるための国際疾病分類を定めている。日本の人口動態統計もこの分類にそって集計される。

国際疾病分類は約30年ぶりに改訂され、2022年に第11版(ICD-11)が発効した。この試験が行われた当時に使われていたのは第10版である。

他の3つは機関と役割の組合せが入れ替わっている。国際協力機構が担うのは日本の国際協力、国連開発計画が担うのは開発と貧困の削減で、赤十字国際委員会は国連に属さない民間の団体である。

  • 1

    国際協力機構〈JICA〉は国境なき医師団の派遣を行う。不正解

    国際協力機構は日本の政府開発援助を実施する機関で、青年海外協力隊などを派遣する。国境なき医師団はフランスで生まれた民間の非政府組織である。

  • 2

    国連開発計画〈UNDP〉は労働者の健康保護の勧告を行う。不正解

    国連開発計画は開発と貧困の削減を担う国連の機関で、人間開発報告書を出している。労働者の健康と安全について勧告するのは国際労働機関である。

  • 3

    世界保健機関〈WHO〉は国際疾病分類〈ICD〉を定めている。正解

    世界保健機関は国際連合の専門機関で、国際疾病分類を定めて各国の統計を比べられるようにしている。

  • 4

    赤十字国際委員会〈ICRC〉は国際連合〈UN〉の機関の1つである。不正解

    赤十字国際委員会はスイスに本部を置く中立・独立の民間団体で、武力紛争の犠牲者を保護し救援する。国際連合の機関ではない。

📚 混同しやすいので注意

国際保健の機関は、名前と役割を入れ替えて問われる。「どこが何をするか」を対にして覚えよう。

国際保健に関わる主な機関と役割
機関位置づけ主な役割
世界保健機関国連の専門機関国際疾病分類の策定、感染症対策、保健政策への助言
国際労働機関国連の専門機関労働条件と労働者の健康保護に関する条約・勧告
国連児童基金国連の機関子どもの保健・栄養・教育、予防接種の支援
国連開発計画国連の機関開発と貧困の削減、人間開発報告書の発行
国際協力機構日本の独立行政法人政府開発援助の実施、青年海外協力隊の派遣
赤十字国際委員会中立・独立の民間団体武力紛争の犠牲者の保護と救援

参考: 世界保健機関憲章および国際疾病分類に関する資料/公衆衛生・国際保健の標準的な教科書

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

この問題をアプリで演習しませんか?

この1問を演習する(無料)第106回の問題一覧を見る