第106回 看護師国家試験 午前 問45 解説
📝 問題
看護師が医療事故を起こした場合の法的責任について正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 罰金以上の刑に処せられた看護師は、免許に対する行政処分の対象となる。
医療事故を起こしたとき、看護師が問われる責任は3つに分かれる。 行政責任は免許に対するもので、保健師助産師看護師法にもとづき、戒告・3年以内の業務停止・免許の取消しのいずれかが行われる。
対象になるのは、罰金以上の刑に処せられた場合や、看護師としての品位を損なう行為があった場合である。 処分を受けたあとに再び働くには、再教育研修を受ける必要がある。
使用者責任とは
雇っている人が仕事のなかで他人に損害を与えたとき、雇い主の側も賠償の責任を負うという民法の決まり。
- 1
罰金以上の刑に処せられた者は行政処分の対象となる。正解
罰金以上の刑に処せられた者は保健師助産師看護師法の欠格事由にあたり、厚生労働大臣による行政処分の対象になる。
- 2
事故の程度にかかわらず業務停止の処分を受ける。不正解
行政処分は、戒告・業務停止・免許の取消しのなかから、行為の内容や結果の重さに応じて決められる。
- 3
民事責任として業務上過失致死傷罪に問われる。不正解
業務上過失致死傷罪は刑法に定められた罪で、問われるのは刑事責任である。民事責任は、患者や家族への損害賠償という形で問われる。
- 4
刑法に基づき所属施設が使用者責任を問われる。不正解
使用者責任を定めているのは民法である。刑法が問うのは、行為をした本人の刑事責任にあたる。
📚 国試でよく狙われるところ
医療事故の責任は、3つの責任と根拠になる法律を入れ替えて問われる。責任の名前と法律を対にして覚えよう。
| 責任 | 根拠となる法律 | 内容 |
|---|---|---|
| 刑事責任 | 刑法 | 業務上過失致死傷罪などに問われ、刑罰が科される |
| 民事責任 | 民法 | 患者や家族への損害賠償。施設は使用者責任を負う |
| 行政責任 | 保健師助産師看護師法 | 戒告・3年以内の業務停止・免許の取消し |
参考: 保健師助産師看護師法(行政処分・再教育研修)/系統看護学講座 看護の統合と実践(医療安全)
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について