第105回 看護師国家試験 午後 問60 解説

一般精神看護学✔ 監修済み

📝 問題

精神保健指定医を指定するのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 精神保健指定医を指定するのは厚生労働大臣である。

精神保健指定医は、本人の同意によらない入院や行動制限が必要かどうかを判断する医師で、厚生労働大臣が指定する。 一定年数以上の診療経験と、決められた症例の経験、研修の修了という要件を満たした医師が申請し、国が指定する。人の自由を制限する判断を任せるため、都道府県や施設ではなく国が資格を与える仕組みになっている。

残りの3つは役割が違う。保健所長と精神保健福祉センター長は地域の精神保健を担い、都道府県知事は指定医の診察をふまえて措置入院を決める立場にある。

行動制限とは

入院している人の面会・通信・外出などを制限したり、隔離や身体的拘束を行ったりすること。

  • 1

    保健所長不正解

    保健所は、地域の精神保健相談や訪問指導、措置入院にかかわる申請の受付を担う。医師に資格を与える立場ではなく、地域の窓口である。

  • 2

    都道府県知事不正解

    都道府県知事は、2人以上の指定医の診察が一致したときに措置入院を決定する。指定医そのものを指定するのは厚生労働大臣である。

  • 3

    厚生労働大臣正解

    申請にもとづき、診療経験・症例の経験・研修の修了という要件を満たした医師を指定する。指定は国の権限である。

  • 4

    精神保健福祉センター長不正解

    精神保健福祉センターは都道府県・政令指定都市に置かれ、専門的な相談や精神医療審査会の事務、普及啓発を担う。地域の支援を組み立てる機関である。

📚 国試でよく狙われるところ

精神科の入院形態は、必要な指定医の人数と誰の同意がいるかを入れ替えて問われる。人数と同意者を対にして覚えよう。

  • 2024年(令和6年)4月から、医療保護入院には入院期間が定められ、期間ごとに要件を確認して更新する仕組みになった。あわせて、入院中の人の話を聞く入院者訪問支援事業が始まった。
精神科の入院形態
入院形態指定医同意
任意入院退院を制限するときだけ1人本人の同意
医療保護入院1人家族等の同意(家族等がいない、または意思表示をしないときは市町村長)
応急入院1人本人・家族等の同意が得られないとき。72時間以内に限る
緊急措置入院1人都道府県知事が決定。72時間以内に限る
措置入院2人以上の判断の一致都道府県知事が決定(本人・家族等の同意は不要)

参考: 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)/厚生労働省「令和4年精神保健福祉法改正について」

出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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