第105回 看護師国家試験 午前 問79 解説

一般在宅看護論✔ 監修済み

📝 問題

訪問看護師が人工肛門を造設して退院した在宅療養者を訪問すると「便が漏れるため外出ができない」と相談を受けた。観察すると、ストーマパウチの面板が皮膚に密着していない。看護師の対応で適切なのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 面板は手のひらで温めてから貼ると、柔らかくなって腹壁のかたちになじみ、密着する。

ストーマパウチの面板は皮膚保護剤でできていて、体温くらいに温まると柔らかくなり、腹壁のカーブやしわになじむ。貼る前に手のひらで温め、貼ったあとも1〜2分手を当てて押さえると密着がよくなる。

密着しないまま使うと便が漏れ、皮膚炎や外出をためらう原因になる。腹壁にしわやくぼみがあるときは、練状の皮膚保護剤で埋めて平らにしてから貼る。

面板とは

ストーマパウチを腹壁に貼りつける板状の部分。皮膚保護剤でできていて、便から皮膚を守る役目も持つ。

  • 1

    無菌操作で交換する。不正解

    ストーマの交換は無菌操作ではなく清潔操作で行う。人工肛門は便の通り道であり、無菌にはできない。

  • 2

    頻回に交換するよう説明する。不正解

    交換の回数を増やしても密着しない原因は変わらない。はがすたびに皮膚が刺激を受け、かえって皮膚炎を起こしやすくなる。

  • 3

    面板を温めて皮膚に貼付する。正解

    面板の皮膚保護剤は温まると柔らかくなり、腹壁のかたちになじむ。手のひらで温めてから貼り、貼ったあとも手で押さえる。

  • 4

    面板を人工肛門より小さめに切る。不正解

    逆。面板の穴はストーマ径より2〜3mm大きく切る。小さく切るとストーマを締めつけて傷つけ、粘膜からの出血を招く。

  • 5

    腹壁の皮膚を寄せて面板を貼付する。不正解

    皮膚を寄せるとしわができ、そのすき間から便が漏れる。皮膚は伸ばして平らにしてから面板を貼る。

📚 ここも一緒におさえておこう

ストーマは造設した部位が肛門から遠いほど便がゆるい。部位と便のかたさを対にして覚えよう。

  • 回腸ストーマ=水様〜泥状の便。水分と電解質が失われやすく、脱水に注意する
  • 上行・横行結腸ストーマ=泥状〜軟便
  • 下行・S状結腸ストーマ=有形便。肛門に近いほどふだんの便に近づく

参考: 在宅看護論(ストーマケア)/成人看護学(消化管ストーマの管理)

出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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