第105回 看護師国家試験 午前 問17 解説
📝 問題
ステロイド薬の副作用(有害事象)はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ ステロイド薬の副作用として骨粗鬆症が起こる。
副腎皮質ステロイド薬は炎症と免疫の働きを強く抑える薬で、長く使うほど全身に副作用が出る。 骨では、骨をつくる細胞のはたらきが抑えられ、腸からのカルシウム吸収が減り、尿へ捨てられるカルシウムが増える。この3つが重なって骨量が減り、骨粗鬆症になる。使いはじめて早い時期から骨量が減るため、背骨の圧迫骨折に注意する。
そのほかの代表的な副作用は、易感染性・消化性潰瘍・高血糖・高血圧・満月様顔貌・不眠である。 自己判断で急にやめると副腎不全を起こすため、減らすときは医師の指示どおりに少しずつ行う。
満月様顔貌とは
副腎皮質ステロイド薬を長く使ったときに、顔に脂肪がついて丸くなること。薬を減らすともとに戻る。
- 1
便秘不正解
便秘は、腸の動きを抑える薬(医療用麻薬や抗コリン薬)で起こりやすい。ステロイド薬の消化器で注意するのは、胃の粘膜が弱くなって起こる消化性潰瘍のほう。
- 2
口内炎不正解
口内炎は、抗癌薬や放射線治療で粘膜が傷ついて起こる。ステロイド薬では、免疫が下がって口の中にカンジダが増えることがある。
- 3
低血圧不正解
逆。ステロイド薬にはナトリウムと水をためる作用があり、血圧はむしろ上がる。
- 4
骨粗鬆症正解
骨をつくる細胞の働きが抑えられ、カルシウムの吸収も減るため、骨量が下がって骨折しやすくなる。
📚 国試でよく狙われるところ
ステロイド薬は「どれが副作用か」を選ばせる形で毎回のように問われる。上がるもの(血糖・血圧・体重・感染しやすさ)と減るもの(骨量・筋肉)に分けて覚えよう。
- 易感染性=免疫が抑えられる。発熱やのどの痛みなど、感染のきざしを早めに知らせてもらう
- 消化性潰瘍=胃の粘膜が弱くなる。黒い便や腹痛に気づいたら受診する
- 満月様顔貌=顔に脂肪がついて丸くなる。薬を減らせばもとに戻ることを伝える
参考: 標準的な薬理学(副腎皮質ステロイド薬の有害事象)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について