第105回 看護師国家試験 午前 問119 解説
📝 問題
次の文を読み118〜120の問いに答えよ。Aさん(50歳、女性)は、子宮頸癌の終末期で入院し緩和ケア治療を行っている。倦怠感は強いが食事は摂れている。麻薬を使用し疼痛のコントロールはできており、ふらつきはあるがトイレ歩行はできる。医師からは余命2か月と告知されており、退院して自宅で最期を迎えたいと希望している。主な介護者となる夫は58歳で、5年前の脳梗塞の後遺症で不全麻痺がある。経済的には安定している。子どもはいない。 看護師が退院に向けて最も連携すべき職種はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 退院後の生活を組み立てる介護支援専門員と最も連携する。
Aさんが自宅で最期を迎えるには、訪問看護・訪問介護・福祉用具の貸与といった複数のサービスを組み合わせる必要がある。 それを1つの計画(ケアプラン)にまとめ、事業所どうしをつなぐのが介護支援専門員である。
夫には不全麻痺があり、介護を1人で担いきれない。誰がいつ入るのかを組み立てる人が、退院に向けていちばん必要になる。
残る3つは、担う場面が違う。 理学療法士は機能訓練、管理栄養士は栄養の相談を受け持ち、Aさんは食事が摂れていて栄養の問題は前面に出ていない。保健所の保健師は広域的で専門的な業務が中心で、介護保険のサービス調整は担わない。
- 1
理学療法士不正解
理学療法士は、体の動きを保つ訓練や動作の助言を担う。退院に向けてサービス全体を組み立てる役割ではない。
- 2
管理栄養士不正解
管理栄養士は食事の内容や形態の相談を受け持つ。Aさんは食事が摂れており、いま前面に出ている課題ではない。
- 3
介護支援専門員正解
介護支援専門員は、要介護認定を受けた人のケアプランを作り、訪問看護や訪問介護などの事業所をつなぐ。退院後の生活を組み立てる役割を担う。
- 4
保健所の保健師不正解
保健所の保健師は、難病・感染症など専門的で広域的な業務を担う。介護保険のサービス調整は居宅介護支援事業所の介護支援専門員が行う。
📚 混同しやすいので注意
在宅を支える職種は、役割を入れ替えて問われる。ケアプランを作るのは介護支援専門員で、訪問看護師も訪問介護員もその計画に沿って動く、と押さえよう。
| 職種 | 主な役割 |
|---|---|
| 介護支援専門員(ケアマネジャー) | ケアプランの作成、サービスの調整、給付管理 |
| 訪問看護師 | 医療処置、症状の観察、家族への指導 |
| 訪問介護員(ホームヘルパー) | 身体介護と生活援助 |
| 市町村保健センターの保健師 | 乳幼児健診・健康相談など住民に身近な保健サービス |
| 保健所の保健師 | 難病・精神保健・感染症など広域的で専門的な業務 |
参考: 介護保険法/在宅看護論テキスト(多職種連携)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について