第103回 看護師国家試験 午後 問83 解説

📝 問題

Ⅳ型(遅延型)アレルギー反応について正しいのはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

3・5

💡 解説

✅ Ⅳ型アレルギーはTリンパ球が関与する反応で、ツベルクリン反応がその代表である。

Ⅳ型アレルギーは、抗体ではなく感作されたTリンパ球が起こす反応。抗原に出会ったTリンパ球がマクロファージを呼び集めて炎症をつくるため、反応が出るまでに24〜48時間かかる。遅延型とよばれるのはこのためである。 代表がツベルクリン反応で、ほかに金属やゴムによる接触皮膚炎、移植した臓器の拒絶反応がある。

残る3つは、いずれもⅠ型(即時型)の要素である。 IgE抗体が肥満細胞の表面に付き、そこへ抗原が結合すると肥満細胞からヒスタミンが放出されて、数分のうちに症状が出る。花粉症やアナフィラキシーがこの型になる。

感作とは

体がある抗原を一度覚え、次に同じ抗原が入ってきたときに反応できる状態になること。初回の接触では症状が出ないことが多い。

  • 1

    IgE抗体が関与する。不正解

    IgE抗体はⅠ型(即時型)の主役で、花粉症やアナフィラキシーを起こす。Ⅳ型を担うのは抗体ではなく細胞のほうである。

  • 2

    肥満細胞が関与する。不正解

    肥満細胞もⅠ型の担い手で、表面のIgE抗体に抗原が結合すると化学伝達物質を放出する。Ⅳ型で集まるのはマクロファージである。

  • 3

    Tリンパ球が関与する。正解

    感作されたTリンパ球が抗原を認識し、サイトカインを出してマクロファージを呼ぶ。この細胞性免疫がⅣ型の中心になる。

  • 4

    ヒスタミンが放出される。不正解

    ヒスタミンは肥満細胞から放出される化学伝達物質で、Ⅰ型のかゆみ・膨疹・気道の収縮をつくる。Ⅳ型の炎症は細胞が集まって起こる。

  • 5

    ツベルクリン反応でみられる。正解

    ツベルクリン反応は結核菌の抗原を皮内に注射し、48時間後に発赤の大きさをみる検査。反応が遅れて出るのがⅣ型の特徴である。

📚 混同しやすいので注意

アレルギーは、型と関与する物質・代表疾患を入れ替えて問われる。Ⅰ〜Ⅲ型は抗体、Ⅳ型だけ細胞、と大きく二分してから覚えよう。

アレルギーの4つの型
型関与するもの代表例
Ⅰ型(即時型)IgE抗体・肥満細胞・ヒスタミンアナフィラキシー、花粉症、気管支喘息
Ⅱ型(細胞傷害型)IgG・IgM抗体と細胞表面の抗原不適合輸血、自己免疫性溶血性貧血
Ⅲ型(免疫複合体型)抗原と抗体が結びついた複合体血清病、糸球体腎炎、全身性エリテマトーデス
Ⅳ型(遅延型)感作Tリンパ球・マクロファージツベルクリン反応、接触皮膚炎、移植拒絶反応

参考: 標準的な免疫学(Coombs〈クームス〉分類)/標準的な病理学(アレルギー反応の型)

出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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