第103回 看護師国家試験 午後 問69 解説
📝 問題
精神疾患患者の家族の感情表出〈expressed emotion:EE〉について正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 家族の感情表出が高いことは、統合失調症の再発に関連する。
感情表出(EE)は、家族が患者について語るときに表れる感情の強さをみる指標である。 批判的な言い方・敵意・情緒的な巻き込まれすぎの3つが強い状態を高EEという。 高EEの家族と暮らす統合失調症の人は、そうでない人に比べて再発しやすいことが繰り返し確かめられている。
残る3つは、EEの性質を取り違えている。 EEは家族の訴えを聞き取って整理する方法ではなく、治療の技法でもない。 高EEは再発の危険を高めるもので、家族のストレスへの対処として勧められる関わり方でもない。
- 1
家族の訴えが明確になる。不正解
EEは家族が患者に向ける感情の強さを測るものさし。家族の訴えを聞き取って整理するための面接法ではない。
- 2
認知行動療法の技法である。不正解
EEは評価の指標であって技法ではない。認知行動療法とは別の枠組みで使われる。
- 3
統合失調症の再発に関連がある。正解
高EEの家族と暮らす人は再発しやすい。関わり方を変える支援がそのまま再発予防につながる。
- 4
家族のストレス対処として効果的である。不正解
高EEは患者の再発を招き、家族自身の負担も重い。家族には批判ではなく、落ち着いて短く伝える関わり方をすすめる。
📚 ここも一緒におさえておこう
統合失調症の再発予防は、薬と家族の関わりの2本立てで問われる。家族を「支える対象」として見る視点をあわせて覚えよう。
- 家族心理教育で病気の知識と対応の仕方を家族と共有すると、高EEが下がり再発率も下がる
- 家族が休める時間をつくることも支援に含まれる。距離が近すぎるときは離れる時間を意識的に設ける
- 再発の引き金は服薬の中断と生活の急な変化。退院後の服薬を続ける支援が要になる
参考: 精神看護学テキスト(統合失調症患者と家族への支援)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について