第103回 看護師国家試験 午後 問65 解説
📝 問題
正常な胎児の分娩機転について正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 正常な分娩機転では、児頭が屈位をとって後頭部が先進する。
正常な分娩では、胎児はあごを胸に引きつけた屈位をとる。 この姿勢だと児頭の周りが最も小さくなり、後頭(小泉門)を先頭にして産道を進む。 これが分娩機転の第1回旋である。
他の3つは、向きが1つずつずれている。 分娩が始まるとき、児の背中は母体の左右どちらかの前方、つまり腹側寄りにある。 児頭が娩出されるとき、顔は母体の背側(会陰側)を向く。 肩は外回旋のあと、両肩を結ぶ線が骨盤の前後径に一致した向きで娩出される。
小泉門とは
児頭の後ろ側にある三角形のすきま。分娩ではここが先頭になって進むのが正常で、前側にあるひし形の大泉門と区別する。
- 1
分娩開始時、胎児の背中は母体の背側にある。不正解
逆。正常な分娩の開始時、児の背中は母体の腹側寄りにある。背側を向くのは回旋が進みにくい後方後頭位。
- 2
後頭部が先進する。正解
屈位をとることで児頭は最も小さい周りで産道を通り、後頭が先頭になる。
- 3
胎児の顔は母体の腹側を向いて娩出される。不正解
逆。後頭が恥骨結合の下から出るため、顔は母体の背側(会陰側)を向いて娩出される。
- 4
肩甲横径が骨盤の横径に一致する方向で娩出される。不正解
肩は骨盤の前後径に一致した向きで娩出される。骨盤出口は前後径のほうが長く、横径のままでは肩が通れない。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
分娩機転は、どの回旋で何が起こるかを入れ替えて問われる。「屈む→回る→反る→戻る」と動きの順で覚えよう。
| 回旋 | 起こること |
|---|---|
| ①第1回旋(屈曲) | 児頭があごを引いて屈位となり、後頭(小泉門)が先進する |
| ②第2回旋(内回旋) | 児頭が回り、矢状縫合が骨盤出口の前後径に一致する |
| ③第3回旋(反屈) | 恥骨結合の下を軸に児頭が反り返り、顔は母体の背側を向いて娩出される |
| ④第4回旋(外回旋) | 児頭がもとの向きに戻り、両肩を結ぶ線が骨盤の前後径に一致して肩が娩出される |
参考: 母性看護学テキスト(分娩の経過と分娩機転)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について