第103回 看護師国家試験 午後 問39 解説
📝 問題
がんの告知を受けた患者の態度と防衛機制の組合せで正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 通院日に来院せず家でゲームをしていたのは、つらい現実から離れる逃避である。
防衛機制は、受け止めきれない不安から自分の心を守るために無意識にはたらく仕組みである。 向き合うべき通院の場面を避け、別のことをして過ごすのは逃避にあたる。
残る3つは組合せが入れ替わっている。 考えないようにするのは抑圧、家族のせいにするのは投射、親と自分を重ねるのは同一化である。
防衛機制とは
不安や葛藤から自分を守るために、無意識にはたらく心の仕組み。だれにでも起こる正常な反応である。
- 1
がんのことは考えないようにする ── 投射不正解
考えないようにするのは抑圧。投射は、自分のなかの受け入れがたい感情を、相手がもっているものとして感じ取ることをいう。
- 2
がんになったのは家族のせいだと言う ── 抑圧不正解
家族のせいだと言うのは投射。抑圧は、つらい感情や記憶を意識の外へ押しやることをいう。
- 3
親ががんで亡くなったので自分も同じだと話す ── 代償不正解
親と自分を重ねるのは同一化。代償は、満たせない欲求を別のもので満たすことをいう。
- 4
通院日に来院せず、家でゲームをしていたと話す ── 逃避正解
通院を避けて別のことをして過ごすのは、直面したくない現実から離れる逃避である。
📚 混同しやすいので注意
防衛機制は、具体的な言動と名前を入れ替えて問われる。言動から「心が何をして楽になっているか」をたどると選びやすい。 がんの告知の直後には、事実そのものを認めない否認が起こりやすい。
| 名称 | 内容 |
|---|---|
| 抑圧 | つらい感情や記憶を意識の外へ押しやる |
| 否認 | 事実そのものを認めない |
| 投射 | 自分のなかの受け入れがたい感情を、相手のものとみなす |
| 同一化 | あこがれる人や身近な人に自分を重ねる |
| 代償 | 満たせない欲求を別のもので満たす |
| 逃避 | 直面したくない現実から離れる |
参考: 系統看護学講座 精神看護学
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について