第103回 看護師国家試験 午後 問32 解説
📝 問題
肺癌について正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 肺癌のなかで最も多い組織型は腺癌で、小細胞癌よりも多い。
肺癌は組織のタイプで分けられ、日本では腺癌が最も多く、およそ半数を占める。次いで扁平上皮癌、小細胞癌、大細胞癌と続く。
見分けの軸は「どこにできるか」と「喫煙との関係」の2つ。 腺癌は肺野(肺の末梢)にでき、喫煙との結びつきが弱いので、女性やたばこを吸わない人にも起こる。 扁平上皮癌と小細胞癌は肺門部(太い気管支)にでき、喫煙との結びつきが強い。
腫瘍マーカーも組織型と組にして覚える。腺癌で上がりやすいのがCEAである。
CEA〈シーイーエー〉とは
血液で調べる腫瘍マーカーの一つ。大腸癌や肺の腺癌などで高くなる。
- 1
腺癌は小細胞癌より多い。正解
腺癌は肺癌の組織型のなかで最も多く、小細胞癌はそれよりずっと少ない。
- 2
女性の肺癌は扁平上皮癌が多い。不正解
女性の肺癌で多いのは腺癌。扁平上皮癌は喫煙との関係が強く、男性に多い。
- 3
腺癌は肺門部の太い気管支に好発する。不正解
腺癌ができやすいのは肺野(肺の末梢)。肺門部の太い気管支に好発するのは扁平上皮癌と小細胞癌である。
- 4
扁平上皮癌の腫瘍マーカーとしてCEAが用いられる。不正解
CEAが上がりやすいのは腺癌。扁平上皮癌では扁平上皮癌関連抗原が腫瘍マーカーとして用いられる。
📚 国試でよく狙われるところ
肺癌は、組織型と「できる場所・喫煙との関係」を入れ替えて問われる。表ごと覚えて、小細胞癌だけは別扱いと押さえよう。 小細胞癌は進行が速く転移しやすいため、手術より化学療法と放射線療法が治療の中心になる。
| 組織型 | できやすい場所 | 喫煙との関係 |
|---|---|---|
| 腺癌 | 肺野(末梢) | 弱い。女性や非喫煙者にも多い |
| 扁平上皮癌 | 肺門部(太い気管支) | 強い |
| 小細胞癌 | 肺門部(太い気管支) | 強い |
| 大細胞癌 | 肺野(末梢) | 強い |
参考: 国立がん研究センター「がん情報サービス」/系統看護学講座 成人看護学 呼吸器
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について