第103回 看護師国家試験 午後 問11 解説
📝 問題
心原性ショックで直ちに現れる徴候はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 心原性ショックで直ちに現れるのは脈拍数の増加である。
心原性ショックは、心臓のポンプの働きが落ちて心拍出量が急に減った状態である。 体は血圧を保とうとして交感神経を働かせ、まず脈拍数を増やす。これが最も早く現れる変化で、血圧が下がるより先に起こる。
血液が全身に回らなくなると、皮膚は冷たくなって冷汗が出る。意識はもうろうとし、尿量も減る。血圧の低下と体温の低下もあとから現れる。
- 1
血圧の上昇不正解
逆。心拍出量が減るため血圧は下がる。初めは血管を締めて血圧を保とうとするので、低下が現れるのは頻脈より遅い。
- 2
体温の上昇不正解
ショックでは末梢の血流が減って体温は下がり、皮膚は冷たくなる。体温が上がるのは敗血症性ショックの初期にみられる変化である。
- 3
尿量の増加不正解
逆。腎臓へ流れる血液が減るため尿量は減る。尿量の減少は、体を回る血液が足りていないことを示すサインになる。
- 4
脈拍数の増加正解
心拍出量の低下を補おうと交感神経が働き、頻脈が最も早く現れる。
📚 混同しやすいので注意
ショックは、原因による4つの型を入れ替えて問われる。皮膚が冷たいか温かいかを手がかりに見分けよう。
| 型 | 主な原因 | 皮膚の様子 |
|---|---|---|
| 心原性 | 心筋梗塞、重い不整脈、心不全 | 冷たく湿る |
| 循環血液量減少性 | 出血、脱水、広い範囲の熱傷 | 冷たく湿る |
| 血液分布異常性 | アナフィラキシー、敗血症、脊髄損傷 | 初期は温かい |
| 心外閉塞・拘束性 | 心タンポナーデ、緊張性気胸、肺血栓塞栓症 | 冷たく湿る |
参考: 系統看護学講座「疾病のなりたちと回復の促進」
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について