第103回 看護師国家試験 午後 問108 解説

状況設定母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み106〜108の問いに答えよ。Aさん(17歳、女子、高校生)は、3か月前から月経初日に腹痛や腰痛が生じて、学校を休むようになったため婦人科を受診した。Aさんの月経周期は26〜34日、持続日数は4〜6日である。Aさんはコーヒーを毎朝1杯飲んでおり、運動習慣はない。Aさんは身長162cm、体重55kgであり、既往歴に特記すべきことはない。 診察の結果、器質的病変は確認されなかった。Aさんは「生活で何か気を付けることはありますか」と尋ねた。 Aさんへの月経時の生活指導で適切なのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 腰部を温めて骨盤内の血流をよくすると、月経に伴う痛みがやわらぐ。

診察で器質的な病変がなかったので、Aさんの痛みは機能性月経困難症によるものである。子宮の収縮と骨盤内の血流の滞りが痛みを強くする。 体を温めると血流がよくなるため、腰部の温罨法は自宅でできる方法として勧められる。

残る3つは、いずれも血流を妨げるか、痛みを強める側にはたらく。

  • 1

    安静の保持不正解

    痛みが強いときに横になって休むこと自体は悪くないが、動かずにいると骨盤内の血流が滞る。Aさんには運動習慣がなく、ウォーキングなどの軽い運動を続けるほうが痛みの軽減につながる。

  • 2

    腰部の温罨法正解

    腰部を温めると骨盤内の血流がよくなり、子宮の過度な収縮による痛みがやわらぐ。入浴や足浴でも同じ効果が得られる。

  • 3

    コーヒー摂取量の増量不正解

    逆。カフェインは血管を収縮させて骨盤内の血流を減らす。Aさんは毎朝1杯飲んでおり、増やすのではなく控えるよう伝える。

  • 4

    腹部を締めつける下着の着用不正解

    腹部を締めつけると骨盤内の血流が妨げられ、痛みが強くなる。体を締めつけないゆったりした衣類を選ぶ。

📚 ここも一緒におさえておこう

月経困難症の生活指導は、正しい選択肢が「温める・体を動かす・締めつけない」のどれかに当てはまる形で出る。骨盤内の血流をよくするか妨げるかで振り分けよう。

  • 温罨法・入浴・足浴で下腹部と腰を温める
  • ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を習慣にすると、骨盤内の血流がよくなる
  • 痛みは我慢せず、強くなる前に鎮痛薬を使う
  • 痛みの強さや出る時期を記録しておくと、受診のときに伝えやすい

参考: 日本産科婦人科学会(月経困難症の管理)/標準的な母性看護学(月経時のセルフケア)

出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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