第103回 看護師国家試験 午前 問13 解説
📝 問題
頻回の嘔吐で起こりやすいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 頻回の嘔吐で起こりやすいのは脱水である。
嘔吐を繰り返すと、胃の内容物といっしょに水分と電解質が体の外へ出ていく。飲むこともできなくなるため、入る量より出る量が上回って脱水になる。
失われるのは水だけではない。胃液に多く含まれる塩酸が抜けるので血液がアルカリ性へ傾き、代謝性アルカローシスになる。カリウムも一緒に失われ、低カリウム血症を伴いやすい。
代謝性アルカローシスとは
体から酸が失われるなどして、血液がアルカリ性に傾いた状態。手足のしびれやけいれんが起こることがある。
- 1
脱水正解
繰り返す嘔吐では水分と電解質が失われ、口から飲むこともできなくなるため脱水が進む。
- 2
貧血不正解
貧血は赤血球やヘモグロビンが減った状態で、出血や鉄・ビタミンB12・葉酸の不足で起こる。
- 3
発熱不正解
嘔吐そのものが体温を上げるわけではない。発熱は感染や炎症などで体温の調節点が上がって起こる。
- 4
血尿不正解
血尿は腎臓や尿路からの出血で、結石・感染・腫瘍などが原因になる。脱水では尿は濃く、量が減る。
📚 国試でよく狙われるところ
脱水は「水と塩分のどちらが多く失われたか」で3つに分かれる。名前と失われるものを対にして覚えよう。 乳幼児と高齢者は体液の予備が少なく脱水になりやすい。体重の減少が最も確かな目安になる。
| 種類 | 主に失われるもの | 主な症状 |
|---|---|---|
| 高張性脱水(水欠乏性) | 水 | 強い口渇、尿量の減少、発熱 |
| 低張性脱水(ナトリウム欠乏性) | ナトリウム | 倦怠感、血圧低下、頭痛。口渇は軽い |
| 等張性脱水(混合性) | 水とナトリウムが同じ割合 | 口渇と血圧低下がどちらも現れる |
参考: 人体の構造と機能(体液・酸塩基平衡)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について